バイアグラで人生を勃たせた話(書く仕事はじめました)

みなさん、人生してますか?

 

人生、色んなターニングポイントがあると思います。

それが私にとってはバイアグラだったって話を書こうと思います。

下ネタが苦手な人も、安心してください。ちんぽの画像は出ません。

 

20XX年2月。職場の人間全員が出払ってから、私は会社のトイレに入る。

いつものようにポケットに入れていた新聞紙を取り出し、床に敷く。

その上に幼児のように丸まり、横たわる。

 

 

「どこか遠くに行きたい」

 

 

いつからか、その言葉を意識して吐き出すようになっていた。

周りには力になってくれる人たちがいるのに、

弱さの見せ方が分からない私はこの‟儀式”を代替行為にしていた。

私のミスだから自業自得である。

ここを耐えなければこれから先、生きていけないから。

そう言い聞かせていた。職場の上司からのパワハラ、2か月目。

 

自分の価値が上司の言葉で塗りつぶされていく日々を過ごしていると、

今まで通り出来ていたことにエネルギーが割けなくなっていくことが実感出来た。

最初は睡眠。次は食事、そしてゲーム。

幼少期にファミリーコンピューターに触れてから、

欠かすことなくずっとプレイし続けてきたゲームが、

まさか出来ない日々が来るなんて。

 

このままでは駄目だ。

何か私にとって活力になるものを取り入れねばなるまい。

動物のかわいい動画、美しい世界の風景、素晴らしい詩。

幸い、今はスマホさえあればベッドの中でそれらを探し出すことはできる。

しかし、もはやそれらを受け止める力は残ってなかった。

どうすればいい?今の私は何を求めている?

水の中でもがくように、必死に己へ問いただす。

 

そうだ。笑いだ。何でもいいから、笑いたい。

ふと、検索フォームに「オモコロ」と入力する。

何が見たいという理由では無く、このホームページにいけばきっと、

と藁をもすがる気持ちに近かったように思う。

特集ページを眺めてみる。

そういえば、とこれまで一度も触れていなかったコンテンツページに飛んだ。

ラジオ、聴いたことがない。

オモコロの魅力の一つと言っても過言ではない、

ライター達のキャラクターの強さ。

ラジオはかなりのスタッフが配信していることもその時に知った。

誰だ。誰のラジオを聴こうか。

何か楽しい、明るい話をしてそうな人たち……。あ。

 

 

セブ山・永田の最高ラジオ

 

 

これだ。

最高という言葉が地に伏した自分が、今一番求めている言葉だ。

以前は金曜ラジオというタイトルで、

実に250回もの配信をしているようである。

凄まじいボリュームだ。

突然、大図書館に迷い込んできたような感覚に捉われ、

過去回のタイトルを眺めていく。

何か気になる見出しのものを、聴いてみよう。

幸い、タイトルの下に一文が記載されており、

そこであらすじを知る事が出来た。

長考の末、選んだ回は

ベトナムで買った北朝鮮バイアグラ

というサブタイトルのものがついていた回だ。 

 

 

 

ベトナムで買った

北朝鮮バイアグラって何???

 

 

はやる気持ちを抑え、再生ボタンを押す。

最後にラジオを聴いたのっていつだったろうか。

照明を全て消したベッドの上に腰かけ、耳を傾ける。

内容はと言うと、

 

セブ山さんが特別なバイアグラを入手し、

その効果が凄まじかった為、

その快楽で危うく破滅に陥りそうになる……

 

というお話。

ゴリッゴリのセブ山さんの下ネタに対しての、

永田さんの冷静なツッコミ。その応酬を聴いていく中、

ふつふつと、湧き上がるものを心の奥底で感じてきていた。

ラジオの終盤、セブ山さんが、

そのバイアグラが二度と入手出来ないことを告げる場面がある。

その時のセブ山さんの声に違和感を感じて、思わず聴き返してしまった。

 

 

 

え?

 

 

 

もしかして

泣いてる?

 

 

 

バイアグラが入手出来なくて

涙を流して悔しがっている?

 

 

 

フル勃起のちんぽが

二度と再現出来そうになくて

大声で泣いている?

 

 

 

 

 

 

そんなことある??

 

 

 

 

 

 

私は夜中であるにも関わらず、声をあげて大声で笑った。

笑って笑って、涙を流した。

 

これだ。私が今求めていた最高が、ここにあった。

 

明日の仕事なんて気にせず、そこから最高ラジオをひたすら聴いた。

外が明るくなったら、腹が減った。

自身の中に火が灯ったという確信があった。

誇張でもなんでもなく、

私にとってはオモコロラジオのバイアグラ回が、

人生を起き上がるキッカケとなった。

 

どうすれば生きられるか?

ではなく、何をして生きたいか?

 

と、ラジオを聴いてから考えるようになった。

私も、なりたい。

バイアグラが欲しくて涙を流すような人間になりたい。

しばらく書いていなかったブログを再開しようと考えたが、

そこに至るまでのエネルギーはまだ取り戻せていなかった。

 

では、喋ることなら?ラジオをはじめることにした。

 

活力がもらえた下ネタを自給自足出来れば、

きっと倒れそうになった時に、いつか自分の糧になる。

そう考えて、友人と下ネタ特化ラジオをはじめることにした。


 

twitter.com

sataradio.hatenablog.com

 

 

周囲の人間には何も告げず、突如スタートした下ネタ特化ラジオ。

沢山の人と関わりを持てるようにもなったが、同時に失う人も増えた。

しかし後悔は無かった。

会社のトイレ用の新聞紙も、数回ラジオを配信する頃には、

ポケットに入れなくなっていた。

上司による罵声や八つ当たりが激化しても、

もはや私にとってどうでもいいことになっていた。

20XX年の9月、私は職場を去り、フリーランスとなった。

以前の職場のツテで仕事を貰い、なんとか生活の立て直しを行った。

その際、上京してはじめて親に迷惑をかけた。

 

そこだけは後悔。ごめん。

 

20XX年12月前半。

ようやく書くエネルギーも取り戻せるようになった。

それを仕事に活かせないか?と考えあぐねていた頃、

ツイッターで流れてきたイベント告知を見て一念発起し、

【ライターだけが参加する飲み会】

というものに参加することにした。

仕事に繋がった、という部分を結果としてみるなら、惨敗。

とはいえ、十人十色なライターという仕事の話を、

色んな視点で多く聞けたのは大きな収穫だった。

 

20XX年12月後半。

ライター飲み会に行ったブログを見たラジオのリスナーさんから、

 

「ライターをやってみませんか?」

 

という誘いを受ける。

最初は何かの間違いだと思った。

やってきた事実に、現実の収まりがつかない。

 

 

下ネタラジオで

仕事がもらえた

 

 

30数年生きてきて、恐らく一番理解することに時間を要したように思う。

しかしその後、打ち合わせ・文章力の確認・指導を、

多くの時間を使って行って頂き、とうとう私の文章が仕事になった。

 

 

私はまた、ここでも涙した。

打ちひしがれ、どん底に陥っていた私は、セブ山さんのバイアグラで勃起した。

勃起した場所は、私の魂。私の人生だ。

やりたいことが沢山増えた。

そしてこのブログも、そのうちの一つである。

今これを書いているのは4月7日。第6回オモコロ杯の締切日である。

 

 

omocoro.jp

 

 申し込めば、

「きっと読んでくれるに違いない」

という願いを込めて。

 

 

セブ山さん

永田さん

ありがとうございます。

私はあなた達のエゲつない下ネタで救われました。

 

 

最後に。

セブ山さん、永田さん。

事情があり、ラジオを消さざるを得ない状況になってしまったこと。

リスナー以上に、一番苦しく、辛く、断腸の思いでの決断だったのでしょう。 

私は、お二人のラジオがまた聴けるようになること、

そして新たな風が吹くことを心よりお待ちしております。

いつか二人とラジオを出来ることを夢見て、

下ネタラジオと、書く仕事を頑張ります。

次のオモコロ杯は、自分で面白い文章を書けるよう、腕を磨きますね。

ここまで読んで頂きありがとうございました。仕事ください。

 

 

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書いた人:小田急

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